ダウン症のあるお子さんを授かったご家族へ

ダウン症とは

 正式名は「ダウン症候群」で「21トリソミー」とも呼ばれます。

正式名は「ダウン症候群」(最初の報告者であるイギリス人のジョン・ラングドン・ダウン医師の名前により命名)で、染色体の突然変異によって起こり、通常、21番目の染色体が1本多くなっていることから「21トリソミー」とも呼ばれます。この染色体の突然変異は誰にでも起こり得ますが、ダウン症のある子は胎内環境がよくないと流産しやすくなるので、生まれてきた赤ちゃんは淘汰という高いハードル乗り越える強い生命力をもった子なのです。
ダウン症の特性として、筋肉の緊張度が低く、多くの場合、知的な発達に遅れがあります。発達の道筋は通常の場合とほぼ同じですが、全体的にゆっくり発達します。
心疾患などを伴うことも多いのですが、医療や療育、教育が進み、最近ではほとんどの人が普通に学校生活や社会生活を送っています。

ダウン症のある人たちからのメッセージ

多くの成人のダウン症のある人たちが心を込めて書いてくれました。
ご本人たちからのメッセージをぜひご覧ください。

権利擁護

主張するセルフ・アドボケートたち

「アドボケート」(advocate)とは、障害関連では、権利擁護のための活動を支持する人、擁護する人、代弁する人の意味です。会報「JDSニュース」では、3月21日「世界ダウン症の日」記念イベントでの本人メッセージをきっかけに、2013年5月号から「主張するセルフ・アドボケートたち」というコーナーをつくりました。
この企画では、ダウン症のある人たちに、自ら、自分の言葉で、現在の生活についてや思いなどを伝えていただいています。

動画ライブラリー

ダウン症の子育て手帳

+Happy しあわせのたね

この手帳はダウン症のあるお子さんのための母子手帳の役割を果たす手帳です。
穏やかに前向きに子育てができるように、よりすぐりの情報がつまっています。
内容の一部をご紹介します。
どうやって子育てしたらいいの?

パパ・ママがハッピーに子育てができるように、そしてお子さんがハッピーになるように、この手帳がサポートします。ダウン症のあるお子さんの子育て情報が一通り手帳に記されています。
療育ってなに?」「職場復帰できるの?」「親の会って参加したいけど…」「みんなどうやって子育てしているの?」「どんな風に成長するの?」など…誰もが最初に抱く、気になることをまとめました。
また、この子たちは成長がゆっくりです。母子手帳の代わりになるダウン症のあるお子さん専用の成長記録のページも用意しました。

先輩ママからのメッセージ
「オランダへようこそ」 エミリー・パール・キングズレイ

私はよく「障がいのある子を育てるのってどんな感じ?」と、聞かれることがあります。 そんな時私は、障がい児を育てるというユニークな経験をしたことがない人でも、それがどんな感じかわかるようにこんな話をします。

赤ちゃんの誕生を待つまでの間は、まるで、素敵な旅行の計画を立てるみたい。例えば、旅先はイタリア。山ほどガイドブックを買いこみ、楽しい計画を立てる。コロシアム、ミケランジェロのダビデ像、ベニスのゴンドラ。簡単なイタリア語も覚えるかもしれない。とてもワクワクします。

そして、何カ月も待ち望んだその日がついにやってきます。荷物を詰め込んで、いよいよ出発。数時間後、あなたを乗せた飛行機が着陸。そして、客室乗務員がやってきて、こう言うのです。

「オランダへようこそ!」

「オランダ!?」「オランダってどういうこと?? 私は、イタリア行の手続きをし、イタリアにいるはずなのに。ずっと、イタリアに行くことが夢だったのに」

でも、飛行計画は変更になり、飛行機はオランダに着陸したのです。あなたは、ここにいなくてはなりません。ここで大切なことは、飢えや病気だらけの、こわくてよごれた嫌な場所に連れてこられたわけではないということ。ただ、ちょっと「違う場所」だっただけ。

だから、あなたは新しいガイドブックを買いに行かなくちゃ。それから、今まで知らなかった新しいことばを覚えないとね。そうすればきっと、これまで会ったことのない人たちとの新しい出会いがあるはず。

ただ、ちょっと「違う場所」だっただけ。

イタリアよりもゆったりとした時間が流れ、イタリアのような華やかさはないかもしれない。でも、しばらくそこにいて、呼吸をととのえて、まわりを見渡してみると、オランダには風車があり、チューリップが咲き、レンブラントの絵画だってあることに気付くはず。

でも、まわりの人たちは、イタリアに行ったり来たりしています。そして、そこで過ごす時間がどれだけ素晴らしいかを自慢するかもしれないのです。きっと、あなたはこの先ずっと「私も、イタリアへ行くはずだった。そのつもりだったのに。」と、いうのでしょう。

心の痛みは決して、決して、消えることはありません。
だって、失った夢はあまりに大きすぎるから。

でも、イタリアに行けなかったことをいつまでも嘆いていたら、オランダならではの素晴らしさ、オランダにこそある愛しいものを、心から楽しむことはないでしょう。

「子育て手帳を使ってよかった!」
実際に子育て手帳を利用している方々の感想をご紹介します

まずこの手帳が、同じ様な経験をしてきた先輩達によって作られているという事。
それは、とても心強く安心感を与えてくれます。
娘が産まれて、ダウン症があると判った時、何よりも知らないという事が不安でした。
初めての子供で、普通の子育てというもの自体、不安なものだったので、ダウン症があると、もっともっと大変なのでは…?
色々な事が必要なのでは?
等々、自信はないし、恐いし…。
なので、最初にした事は、ひたすら検索するという事。…….
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ダウン症についてもっと知りたい方

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電話相談

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DSi(世界ダウン症連合)

イギリスに本拠を置く国際障害者団体で、世界中の個人や組織の会員で構成され、ダウン症のある人々の生活の質を向上させ、他の人々と完全かつ平等な基準で包摂される彼らの権利を促進することに取り組んでいます。
JDSは2011年1月から国際ダウン症連合(DSi)の正会員です。