<復刻版>手をつなぐ親たち ー精神薄弱児をまもるためにー

国土社/1,000円+税/2012年10月

「全日本手をつなぐ育成会」の前身である「精神薄弱児育成会」が、昭和27年に結成されました。その会結成後、初の事業が、この本の発行でした。日本において、まさにここから、知的に障がいがある人たちの生きる権利を守るための闘いが始まりました。

以下「復刻版刊行にあたって」より
昭和27年7月「あなたのお子さんが存在していることはあなたにとっても、また他のすべての子どもたちにとっても意義のあることなのです」と語るパール・バックの言葉(著書『母よ嘆くなかれ』)に励まされ、また、戦後の新憲法の基本的人権の尊重という理念に後押しされ、知的障害の子をもつ親たちはいわれなき差別に抗して、この子らの人としての幸せを願い、親の会(「精神薄弱児育成会」)を結成しました。会結成後の最初の事業として出版された本書は、当時、新聞にも大きく取り上げられ、また、NHKラジオの「私の本棚」で朗読放送され、全国に大きな反響をまきおこし、1万部のベストセラーとなりました。 <以下、省略>
(注)障害者基本法など32の法律で使われていた「精神薄弱」という表現は、1999年4月から「知的障害」に改められました。