障害のある子が「親なきあと」にお金で困らない本

渡部伸 著
主婦の友社/1,300円+税/2016年6月

「親なきあと」という言葉は、障害のある子をもつ親にはぐさっと突き刺さるシビアな言葉です。しかし、そのことに目を背けることはできません。早い段階で知っておくことはありますし、準備すべきことがあるのならば適切な時期に始めておかなければいけません。この本は、そんな親にとって“バイブル”となるのではないでしょうか。

著者は、重度知的障害のある娘さんの父親で、行政書士であり「親なきあと」相談室を主宰しています。著者自身、「障害のある人は、住むところさえあれば何とかなる」と漠然と思っていたといいます。そして、この本を書いてみて、「やっぱり何とかなる」との結論に達したそうです。ただし、子どもの生活が安定するために、やれることはやっておこうと呼びかけます。