調査研究

ダウン症のある方たちの生活実態調査

このたび、公益財団法人日本ダウン症協会(JDS)と日本ダウン症学会(JDSA)は、ダウン症者の生活実態調査「ダウン症のある方たちの生活実態と、ともに生きる親の主観的幸福度に関する調査」の最終報告書を取りまとめました。

この調査結果から見えてくるダウン症のある方たちの生活実態は、妊婦が出生前検査を受検するか、または受検しないかなどの判断をする際の資料の一つとして貴重なものになると思われます。JDSでは、医療関係者や出生前検査認証制度の関係者などにこの報告書を送付し、ダウン症とダウン症のある人への理解を深めていただくよう働きかけていく方針です。

調査にご支援ご協力をいただいた皆様に、改めて心より感謝申し上げます。

報告書はどなたでもダウンロードが可能です。ダウン症のある方とそのご家族の生活について、多くの方に知っていただくとともに、ダウン症のある人の支援者や研究者等の皆様の一助となる資料としても、ご活用いただければ幸いです。

報告書のダウンロード(PDF)

就学アンケート

JDSは平成5年度から毎年、「新1年生の就学に関するアンケート調査」を実施しています。前年4月に小学校へ入学したダウン症をもつお子さんについて、就学時の状況と1年間の経験、現時点での感想やご意見をお聞きしています。その結果を集計し、就学の時期を迎えるお子さんとそのご家族の参考になるデータを提供するとともに、就学の現状をできるだけ正確に把握してJDSとして社会にアピールすることができればと思います。

調査票は、JDS会員で対象となるご家族宛てに毎年4月に発送し、返送されたものについて集計・分析を行います。回収率は60%前後と高く、関心の高さが表れています。

アンケートの項目は、大きく分けて「学校の選択について」「入学当時の様子について」「学校生活について」の3項目です。

分析結果は、毎年会報で報告しています。各項目の記述部分と「就学の経緯 ~感想と意見」に「放課後の過ごし方」を加えて、記述集(A4で30~40ページ程度)も作成しています。

実情がよく分かり、お子さんが入学を控えている方には参考になることが多々あると思います。会報、記述集をご希望の方は事務局にお申し込みください。

<会報は1号300円:記述集は500円(共に送料込み)>

記述集(PDF)はこちらからダウンロードもできます

理解し合えるインクルージョン社会の実現へ

日本ダウン症会議

日本ダウン症会議は、2017年より2年に1度開催しています。分断された教育や社会構造に変革をもたらし、様々な絆が生まれ、理解し合えるインクルージョン社会の実現を目指しています。

ダウン症のある人、知的障がいのある人の暮らしを知らない人、あるいは知ろうとしない人が多いと感じます。知らないことが最も恐ろしいことです。 ダウン症のある人が街に出ることによって、心のバリアフリー化が進み、理解しようとする気持ちが出てきて、人は優しくなります。できることも多いですが、苦手なことも多いことを知ってもらうことは必要なことです。だから、ダウン症のある人もない人も、世代を越え、国を超え、多くの人や社会が繋がることが大切です。そのために、テーマを<街に出よう 〜人・社会との絆を求めて〜>としました。

青年/成人/老年期のダウン症を考える研究会

成人期ダウン症研究会

成人期ダウン症研究会は、成人期のダウン症患者に関する研究や臨床活動を促進し、日本ダウン症協会の一環として設立しました。研究ネットワークを通じて成人期ダウン症者の生活に貢献を期待されています。

ダウン症者の寿命が増加し、医療進展も見られる中、成人期医療の方針不透明で実態調査不足している現状があります。一方で、若年成人期の症状やアルツハイマー病に対する薬剤開発が注目され、高齢期の健康特徴も研究者の興味を引いています。成人期ダウン症研究会は多角的アプローチで病態を解明し、早期老化メカニズムを科学的に追求しています。

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