ダウン症神話から 自由になれば 子育てをもっと楽しめる

長谷川 知子 著
遠見書房/2,000円+税

ダウン症のある人たちと長年にわたり向きあってきた臨床遺伝専門医の長谷川知子先生が、機会あるごとに教えてくださっていた「ダウン症神話」が1冊の本となりました。「ダウン症神話」とは、「はじめに」の中にあるように、ダウン症をめぐる根拠のない思い込みのことです。
この本で基本としている言葉を2つ挙げます。この言葉を念頭に置いて、いつも思い出してくださいと書かれています

  1. 私たちと同じ人間。一部にダウン症があるだけ。だから家庭の中心ではなく一員。
  2. 家族はサポーター(応援団)選手は本人。サポーターは選手の代わりにはなれない。

思い込みはダウン症のある方を支援する人にとっても悲しいことです。この本は「ダウン症神話」を信じて子育ての自信をなくしたり、悩んだりしている親御さんや、彼らを支えたい人たちに向けて書かれています。ダウン症についての正しい知識を知り、「障がい」や「違い」よりも、私たちと「同じ」ところに目を向ければ、もっと自信をもって子育てを楽しむことができると教えてくれます。幸せ探しの1冊です。ぜひ手に取ってお読みください。
(JDS理事/清野 弘子)

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